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FATHER'S SON
浜田省吾1988年発表のアルバム「FATHER'S SON」です。



初めて売り上げ1位を記録したアルバム「J.Boy」から2年後に発表されたこのアルバムで、浜田省吾は「DOWN BY THE MAINSTREET」から続いていた男の子の成長物語にひとつの区切りを付けました。
また、それまで見ることのできなかった類の苦悩が生まれたのも、実にこの時期のことです。

ちょうど「J.Boy」の発売と前後して、浜田省吾は実父が亡くしていますが、このことが彼の中に大きな変化をもたらしたといわれています。
「FATHER'S SON」の意味は、もちろん「父の息子」ですが、浜田省吾はこの言葉の中にもっと社会的な意味合いを込めました。
昭和27年に生まれて、ロックンロールを追い続けてきた自分の存在は何なんだろう?という、彼自身のアイデンティティを探す旅は、実に「J.Boy」以来ずっと続いていました。
そして、彼がたどり着いた場所が、この「FATHER'S SON」だったのです。
彼が出した結論とは、自分たちは日本がアメリカに強姦されて生まれた私生児のような存在であるというものでした。
それは、戦後の日本がアメリカに文化的な侵略を受けたことを比喩しています。
ただ、彼はアメリカによる侵略の上に成立していた文化の大きな影響を受けて育った世代であり、そうした文化を否定することは自分自身を否定することにも繋がりかねません。
結果として、彼は「私生児」ととらえることによって、自分の存在を認めようとしたのです。
アルバムジャケットのギターを持った写真はブルース・スプリングスティーンの真似をしている悲しい日本のロックンローラー(ライク・アメリカン・ボーイ)というコンセプトによって構成されているものだとか。



01 Blood Line
02 Rising Sun
03 Darkness In The Heart
04 What's The Matter, Baby?
05 A Long GoodBye
06 I Don't Like "Friday"
07 Breathless Love
08 New Year's Eve
09 River Of Tears
10 Theme Of Father's Son

見事に英語のタイトルばかりが並んでいます。
そういう時代だったんですね、この1980年代後半というのは。
また、浜田省吾が特に「ライク・アメリカン」を意識していたせでもあるかもしれません。

シングルカットは「Breathless Love / Blood Line」1曲のみでした。

1曲目「BLOOD LINE」は、アルバム「DOWN BY THE MAINSTREET」の1曲目だった「MONEY」と同じようにマイナーコードのハードロックで、強烈な印象でアルバム全体を引っ張っていく効果をもたらしていますが、さすがに「MONEY」の印象が強すぎたこともあるのか、これ以降こうした手法を取ることはなくなりました。
この後、2曲目、3曲目とヘヴィでシリアスなテーマの曲が続きます。
当時は、A面のシリアスさに比べて、B面のまとまりのなさがとても気になった記憶があります。
コンセプト・アルバムとして考えると、どうしてもBサイドにテーマとの関連性が薄かったというのが、その理由だと思います。
最後に「Theme Of Father's Son」を収録して、全体としてうまくまとめた格好にはなっているのですが。

自分自身の存在について考えたい人にお勧めです。
| 全アルバムレビュー(オリジナル) | 20:07 | - | trackbacks(0) |
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