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Midnight Flight-ひとりぼっちのクリスマスイブ-
浜田省吾1985年発表のクリスマス・アルバム「CLUB SNOWBOUND」収録曲です。
クリマス・ソングというカテゴリを超えて、浜田省吾のバラード・ソングの中でも重要な位置を得ています。
おそらく、このクリスマス・アルバムの中でも、この曲が最も作品としての完成度の高い作品と言えるでしょう。
テーマは「打ち明けられなかった愛」。
浜田省吾のラブソングに共通に見られる悲恋ストーリーです。
「結婚しよう」の一言が言えないままに、クリスマスの夜に彼女と別れてしまう、そんな男の子の物語です。

あの娘乗せた翼 夜空へ消えてく
空港の駐車場 もう人影もない
"行くな"と引き止めれば 今頃二人
高速を都心へと 走っていたはず
失くしたものが あまりに大きすぎて 痛みを
感じることさえも 出来ないままさ
ひとりぼっちの クリスマス・イブ
凍えそうな サイレント・ナイト
ここからどこへ行こう もう何も見えない空の下

一番の歌詞は、彼女と別れた直後の主人公の様子が描かれています。
きっと、主人公は空港まで彼女を見送ったのでしょう。
彼女が遠い外国へと旅立ってしまうことにショックを感じながら、結局最後まで何も言い出せなかった。
「行くなと引き留めれば」というフレーズが、主人公の気持ちのすべてを表しています。

妹と暮らすつもり しばらくニューヨークで
ひとりきり 東京で もう生きていけない
逢いたい時にだけ 電話かけてきて
食事して ドライブして ベッドに入るだけ
形の無い愛だけを 信じてきたあなたは
本気で愛すること 怖れてるだけ
ひとりぼっちの クリスマス・イブ
凍えそうな サイレント・ナイト
二人で生きてきた 都会の灯りが遠ざかる

2番の歌詞は、浜省のすべての歌の中でも特に好きなフレーズが集まっています。
一番の歌詞で情景を提起して、2番の歌詞に叙情的なフレーズを持ってくるのは、浜田省吾お得意の手法。
1986年に「AMERICA」で見せる作品づくりと同じテクニックがここでも発揮されています。

「形のない愛」は、初期の頃からの浜田省吾のテーマ。
「陽の当たる場所」の中で、「♪もしも、この愛に形があれば伝えられるのに、偽りのかけらもなかったことを」と歌っているように、「愛」を上手に表現することのできない男の子から女の子が離れていってしまうというシュエーションが、浜田省吾にとって重要な鍵になっているような気がします。
もちろん一番大切なことは「愛」を表現することだと男の子も知っているのだけれど、表現できないままに女の子は去って行ってしまう。
すべてを失ってしまった後で「愛に形があれば」と後悔してしまう。
そんな「陽の当たる場所」の男の子が成長して、「Midnight Flight」の中では「形のない愛だけを信じてきた」男の子になっているのかもしれません。
けれども、女の子はそんな「形のない愛」に疲れてしまっていたんでしょう。
「ふたりで生きてきた」はずなのに、「ひとりきり東京で生きていけない」と言い残して、彼女は消えてしまうのです。
形がなければ、「ふたり」でも「ひとりきり」で生きているのと、彼女にとっては何も変わらなかったことを言いたかったのかもしれません。

ポケットの中 あの娘に贈ろうとした Golden Ring
今でも 手のひらに 握りしめたまま
ひとりぼっちの クリスマス・イブ
凍えそうな サイレント・ナイト
もう守るものなんて見つけられない 何ひとつ

そして、最後に主人公の気持ちが吐露されます。
彼女に渡そうと思っていたクリスマス・プレゼントの「指輪」は、彼女に結婚を申し込む意志を示しているのかもしれません。
おそらく、彼は彼女がアメリカ行きの飛行機に乗ってしまう前に、「行くな」と彼女を引き留め、「指輪」を差し出してプロポーズするつもりだったのでしょう。
けれども、結局何も言い出せず、彼女は去り、指輪だけが彼の元に残ります。
「形のない愛だけを信じてきた」彼にとって、その決断は重すぎるものだったのかもしれません。

サウンド的には、キラキラした音を多用したダイナミックなバラード・ソングで、クリスマスっぽい雰囲気を最大限に引き出していると思います。
「少年時代のサウンド」を標榜したこのアルバムの中で、この曲だけがオールディーズっぽくなく、オリジナル・アルバムに入っていても違和感のない作品に仕上がっています。
だからこそ、現在でも定番の人気曲になっていると思われるわけですが。

浜田省吾クリスマス・ソングの傑作。
今年の冬にも聴きたい曲のひとつです。
| 全曲レビュー(13-CLUB SNOWBOUND) | 20:35 | - | trackbacks(1) |
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