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浜田省吾を聴いてみたい方に
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ベスト・アルバムへの期待とは
今年の夏に浜田省吾のベスト・アルバムが発売されるというニュースを聞いて、久しぶりに期待で胸が膨らんでいます。
実は、僕はこのベスト・アルバムというものが決して好きではありません。
美味しいところだけを集めて売り上げを狙うような商法が鼻につくようなベスト・アルバムが世の中に多かったことも影響しているのかもしれません。
どちらかというと、アーチストよりもレコード会社の意向が強く働いているような場合も多いですからね。

で、今回、ベスト・アルバムという話を聞いたときも、これまでにコレクション・アルバムもたくさん出ているし、そもそも「ベスト盤」もあるのに、何なのかな〜と思っていたのですが、今はちょっと違う期待があります。
それは、昨年「I am a father」を聴いたときに思ったことなのですが、昔の浜田省吾の作品には未だに好きなものが多いのですが、サウンド的にはどうしても古さが目立つものがあります。
たとえば、メロディ的に「I am a father」のベースになったと思われる「パーキングメーターに気をつけろ!」という作品がありますが、当時あんなに好きだったこの曲が、今聴くとなんだかピンとこない。
それはメッセージとかボーカルとかではなくて、やっぱりサウンド的に物足りなさを感じていたということでした。
そのときは痛切に、昔のこういう作品をオリジナル・アレンジを尊重しながら現代のサウンドで聴きたいと思いました。
たとえば、「パーキングメーターに気をつけろ!」だったら、「I am a father」くらいに疾走感を重視して速いビートで叩きつけるように歌ってほしい、というような感じで。

だから、今回のベスト・アルバムが、若い頃に作った作品をメインにセレクトしていくのであれば、僕はそういう意味で現代的なサウンドを期待したいです。
それと、50代になった浜田省吾の50代としてのボーカルと。
20代の初々しさを表現するのは、今の浜田省吾の仕事ではないと思うし、それよりも遠い日の青春を懐古することができる50代としての特権を最大限に発揮してほしいと思います。
それは、きっと30代の僕が感じているよりも、ずっと切なくて懐かしい青春だと思うから。

ということで、今年の夏のベスト・アルバムに収録してほしい作品を、僕なりにチョイスしてみました。
事前情報まったくなし、あくまで勝手な期待です。

・パーキングメーターに気をつけろ!
・悪い夢
・家路
・オン・ザ・ロード
・路地裏の少年

こんなところかな〜。
ベスト盤2枚も出るのに、これじゃ全然足りませんね(笑)
「ベスト」というくらいだから、きっともっと人気のある作品が収録されるんでしょうね。

せめて、「パーキングメーター」のリメイク、やってほしいな☆

※今夜は懐かしいエバリー・ブラザーズの「ベスト盤」を聴きながら、このブログを書いています。
「ベスト盤」にふさわしいメロディが並んでいて、シアワセ(笑)

| つぶやき(DEAR SHOGO!) | 21:20 | - | trackbacks(1) |
詩人の鐘
浜田省吾1990年発表のアルバム「誰がために鐘は鳴る」収録曲です。
社会派ロックシンガーとしての浜田省吾を感じさせるメッセージ・ロックンロールで、流れとしては「MONEY」「J.BOY」「FATHER'S SON」と続く壮大な作品に仕上がっています。

銀行と土地ブローカーに生涯を捧げるような
悪夢のようなこの国の
飽食とエゴに満ちた豊かさの裏側で
痩せ細る南の大地
未来へのシュミレーション
破滅を示す時
鐘が鳴ってる 約束の地に
打ち上げられた罪を知る者に
鐘が鳴ってる 聖者のように
魂の声を聞く者に
闇を裂いて閃いてる
やがて1999年
この曲が発表された1990年という時代は、日本がバブル景気の絶頂にあって、束の間の幸福を体感している時でした。
1986年の「J.BOY」において「頼りなく豊かなこの国」と表現された豊かさは、「銀行と土地ブローカーに生涯を捧げるような、悪夢のようなこの国」と変化しています。
実際、バブルの絶頂期には、異常な地価上昇を筆頭とした不思議な経済状況が指摘されるようになっていました。
異常だということを感じながらも踊り続けた、それがバブル景気だったとも言えるくらいです。
この曲は、そうした異常な好景気に沸き上がる世紀末の日本を舞台として描かれています。

一方で、「飽食とエゴに満ちた豊かさの裏側で、痩せ細る南の大地」とグローバルな視点から、日本の異常な好景気の裏側に存在する貧困国家の存在を浮き上がらせる手法は、浜田省吾が常に意識してきたものです。
国内ではバブル景気という怪物に取り憑かれ、国外では国家間格差が拡大する一方であるという社会的な現実が、前半部分では提示されていると考えて良いでしょう。

そして、突然「鐘が鳴ってる」という宗教的なフレーズが入り、その鐘が世紀末を迎えた世界に対する神からの「警鐘」であることを示唆します。
「約束の地」や「聖者」などといった言葉が、この曲の宗教性を一層強め、「黙示録」の存在を暗に意識させるような構造を見せているのかもしれません。

もっとも、この曲の宗教性がキリスト教に基づくものであるということは、浜田省吾のアメリカに対する強い憧れを反映している部分でもあるような気がします。
もう少し言えば、昭和20年のアメリカ軍による占領政策以降、日本はアメリカの強い文化的影響を受けた経緯があり、その中でキリスト教は「スマートな文化」「かっこいい文化」というイメージを強く持つようになっており、そうした日本人としての宗教観があってこそ、この曲が理解できるのではないでしょうか。

逆に言うと、キリスト教的宗教観の薄い世界において、この曲は存在しにくいような気がします。
それは、浜田省吾が憧れたロックンロールという音楽がアメリカで生まれた音楽であるということと表裏一体であり、アメリカという存在をなくしては浜田省吾の音楽は語られないということなのでしょう。

1998年になって、浜田省吾はこの曲をリメイクしてシングル発表します。
それは、この作品に対する作者の強い執着心を感じさせます。
そこには、「銀行と土地ブローカーに生涯を捧げるような」人々の姿は既にありません。
けれども、「失われた90年代」の中にあって、なお裕福な社会を維持し続ける日本の姿は、相変わらず第3世界の中に潜む悲愴な貧困を浮かび上がらせていました。
新世紀を迎えようとする日本にあって、浜田省吾はなおアジアやアフリカといった地域の現実を憂い続けていたのかもしれません。

時代は変わり、第3世界の貧困問題と同様に台頭してきたイスラム圏の存在が、国際社会をなお憂鬱なものへと変化させ続けています。
僕が気になるのは、イスラム圏の人々に対しても、アメリカで生まれたロックンロールの鐘は鳴っているのだろうかということなのです。

| 全曲レビュー(17-誰がために鐘は鳴る) | 20:12 | - | trackbacks(0) |
ツアー&ベスト・アルバム
昨年から噂のあった浜田省吾の全国ホールツアー、ようやく詳細第1弾が発表されました。
今回発表されたスケジュールの中には北海道はないようで、どうやら来年の話になりそうですね。
なんだか気の長い話です(笑)

それから、今年の夏には2種類のベスト・アルバムが発売になるとか。
昔好きだった曲を、今のサウンドで聴きたいなあってことはあるので、そういうアルバムになってくれるとうれしいです。

今日は久しぶりに、浜省レビュー書こうかな☆

| ニュース(イベント) | 09:33 | - | trackbacks(0) |
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